Apple の Safari、AI を使用してユーザーを監視する機能を監視

2017.06.29

プライバシーの保護にとって、Web ブラウザの重要性が突如として高まってきたようです。


Apple は Worldwide Developers Conference (WWDC(リンク先:英語)) において、今年後半にリリース予定の macOS High Sierra (OS X 10.13) で動作する Safari の新機能を発表しました。


1 つ目の新機能では、Safari は Web サイト上の迷惑な自動再生動画を自動的に一時停止できるようになります。


2 つ目は、Intelligent Tracking Prevention(リンク先:英語) と呼ばれる技術で、Apple は次のように説明しています。


多くのユーザーは、追跡されたり、同意していない目的のためにプライバシーに関わる閲覧データが収集されたりした場合、そのサイトに対する信頼を失ないます。


そこで Apple は、クロスサイトトラッキングを管理することを決定しました。クロスサイトトラッキングとは、サードパーティの Cookie を設定することで複数の Web サイトでのユーザーの閲覧行動をプロファイリングできるようにする技術で、Web サイトや広告主によって用いられます。


広告主は、これはターゲット広告を表示するための方法だと主張していますが、商用目的の大規模な国民監視だとも考えられます。実際、Web サイトは追跡したデータに基づいて、特定の製品やサービスに対してユーザーごとに異なる価格を提示していると非難されてもいます。


Apple はすべての Cookie をブロックすることも可能ですが、それでは定期的にアクセスする Web サイトでの利便性が低下します。
そこで、Safari は WebKit ブラウザエンジンに組み込まれた機械学習を使用して、毎日使用されるものに優先順位を付け、アクセス頻度の低いドメインの Cookie を分割します。そして、30 日間 1 度もアクセスしなかったドメインの Cookie は削除されます。


これは事実上、監視者を監視するための追跡者監視システムです。数日前の Cookie でさえも、「トップのプライベートドメインまたは TLD+1 ごとのストレージ」に隔離されることになります。


オンライン広告、特に Apple が 30% のブラウザシェアを占めているモバイル広告の分野では、これは逃れようのない現実です。一方、Google、Amazon、Facebook など、大勢のユーザーを有する他のインターネット企業も機能を強化してくるはずです。


他のブラウザメーカーはどうでしょうか。


偶然にも、Google は先週、来年から Chrome に広告管理技術を追加する計画を発表しました。この計画は Apple の Cookie 監視ほど急進的ではなく、小規模なサイトのかたまりよりも大規模なドメインを優先するものです。


しかし、Google ほど広告に支配力を持つ企業が、どの Cookie に Web ユーザーの追跡を許可するかを決定するようになれば、独占禁止法に違反する可能性が出てきます。


おそらく、サードパーティの Cookie をブロックすること自体は問題ではありません (実際、Firefox は何年も前からこの機能をオプションとして搭載しています)。
それよりも注目すべきは、ユーザーにとってより重要な Cookie を Safari が判断する点です。Web サイトによるユーザー追跡をオフにできるわけではありませんが、イノベーションであることは間違いありません。


広告のクロスサイトトラッキングに境界線を引くことで、Apple はこの問題に真っ向から挑んでいます。プライバシーの重要性が高まるにつれて、ライバルのブラウザも遅かれ早かれ対応を迫られるはずです。


引用元

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